養育費について
養育費とは何ですか?
養育費は、未成年の子どもが生活するのに必要な費用のことです。
子どもに係るお金を負担するのは親の義務であり、それは、親権者に関係なく、父母が負担すべき費用です。
故に、養育費は本来「子ども」が親に対して請求する権利を持ちます。
(離婚した妻が、夫に対して請求する権利ではありません。親権者として、子どもの請求を代理します)
養育費を決めていない場合、請求はできませんか?
離婚時に養育費を決めておくことが大切ですが、決めていない場合は、「子どもに養育が必要な期間内」ならば、いつでも請求することが可能です。
従って、離婚後においても養育費に関する合意ができれば、それを「養育費支払契約公正証書」にすることは可能です。
養育費って、どのくらい貰えますか?
東京、大阪の家庭裁判所で使われている、養育費算出表です。(令和元年12月発表)
かなり見づらいので、以下に概算を書いておきます。
「養育費・婚姻費用算定表」(外部リンクのPDFが開きます)
かなり見ずらいので、以下に概算を書いておきます。
子ども一人(0歳から14歳)、母の収入なし
(夫の年収) | (養育費月額) |
0万円~ 75万円 | 0~1万円 |
75万円~125万円 | 1~2万円 |
125万円~300万円 | 2~4万円 |
300万円~450万円 | 4~6万円 |
子ども一人(0歳から14歳)、母のパート月100万円
(夫の年収) | (養育費月額) |
0万円~125万円 | 0~1万円 |
125万円~225万円 | 1~2万円 |
225万円~400万円 | 2~4万円 |
400万円~550万円 | 4~6万円 |
家庭裁判所で定められている養育費は、あまり高くないです。
もちろん、双方合意の上で、増額することは可能です。
しかし、10万も15万も貰えるわけではありません。しっかりと分かっていて頂きたいと思います。
養育費の支払いは、どのように決めるの?
一般的には、毎月一定金額を子ども名義の銀行口座に振り込むことが多いです。
もし、彼が非常に誠実で、そのような手続きを確実に行ってくれるならば、大丈夫です。
しかし、国際結婚の場合、離婚した外国人にビザがなくなれば、本国に帰らざるを得ないし、そうでなくても、音信不通になりかねないです。
もし、彼にある程度の預貯金があり、同意が得られるのならば、離婚時に一括で受け取ることを考えた方がいいと思います。
月々の支払いに比べれば減額になる可能性が高いですが、全く支払われずに泣き寝入りするよりはましだと思います。
また、請求額の合計が140万円以下ならば、認定司法書士で簡裁訴訟代理による請求が可能です。
次回は、面会交流について説明します。